福州園は那覇の町中にある異空間

沖縄と中国の関係は、ある意味沖縄と日本の関係よりも強いものがあったりします。
那覇の市制70周年記念、姉妹都市である福州市との友好都市10周年を記念して、福州園は福州側の資材、設計、加工で福建州の名勝を模して1992年に完成しました。
今から数百年前、琉球は明に貢品を納め、明はその何十倍もの下賜品を返してくれていました。 その中に、福州の特殊な技能を持った人々が含まれていて、三十六姓と呼ばれていました。
彼等は当時浮島と呼ばれた場所に久米村をつくって住むようになります。 その久米村の人々は、その後数百年に渡って琉球王朝の重い役職を務め、歴史上有名な蔡温などもここの出身です。
いかにも中国的な白壁に包まれた8500㎡の庭園に入ると、周囲の住宅街とはまったく別の空間が広がっています。
順路に沿って歩いていくと、上手に水を配したレイアウトのおかげでさほど広くない園内も全くそれを感じさせません。

各所に点在する建物は完全な中国様式で、透かし彫りをされた窓の一つ一つが見事。
