森川公園には天女伝説が


宜野湾市に森川公園というところが有ります。
整備されていて広さもあり、のんびりするには最適な所。 休日の昼間は家族連れが広い空き地で遊んでいます。
そしてここにある泉はひとつの物語が伝えられています。
あるとき、浦添謝名村に住んでいた奥間大親と言う若者がここを通りかかると、とてもきれいな天女が一人水浴びをしていました。
彼は木に掛けてあった天女の衣を隠してしまい、衣がなくなって困り果てていた天女に自分の上着を着せ掛けて、とりあえずといって自分の家につれて帰りました。
しばらく一緒に生活しているうちに、二人の間に情も生まれて子供をもうけることになり、仲むつまじく暮らすようになりました。
そんな日々が続いたのですが、ある日内緒に家の中に隠してあった衣を子供が見つけて、そのことを歌にして歌っていました。
天女はその歌を耳にし、衣を見つけて天に帰っていってしまいました。


そう、天の羽衣の伝説です。
しかし沖縄のこの話には後日談がありまして、この子供が察度と言う名前で、後に中山王になって察度王統の初代になったのです。
真実は何だったのかは今となっては知る由も有りませんが、察度が中山王になったのは史実で、進貢船をはじめて明に送ったり、中山の文化経済を盛んにしたりと活躍をしていたようです。
下の写真は昔の森川公園をイラストにした陶板から複写しました。
