場天御嶽は琉球統一をはたした尚巴志のお爺さんにあたる佐銘川大主の住居跡に祀った拝所。 佐銘川大主は伊是名島の出身ですが、島民に迫害されて本島北部に逃れ、その後本島南部の佐敷間切新里村の場天に移り居を構えたたといわれています。
この御嶽も、王朝時代には琉球国王や聞得大君の東御廻り拝所の一つですが、元の場所は1959年に降った大雨のために地盤が滑落して埋まってしまい、現在はイビ御嶽があるイビの森といわれるこんもりとした森のなかに、上場天御井戸・下場天音井戸、伊平屋神、御天坐神などとともに場天御嶽も移築されています。
イビ御嶽の階段を上り神域に入ると、木々が生い茂って薄暗くなり、いかにも祈りの場所と言うのがふさわしい雰囲気。 (右画像はクリックで拡大できます 。
※ところで沖縄好きの方なら一度は読まれたかもしれない小説、テンペスト。その中で、聞得大君が必死に探した「場天ノロの勾玉」は、勿論この御嶽のノロが持つ神器のことです。