識名園は、琉球王朝時代第二尚氏尚穆王の時に造り始めたと言われていますが、完成したのは1799年、尚温王の時代です。 琉球王朝の別荘としては最大のもので、中国などからの冊封使や使者をもてなしたり、王国一家の保養、避暑などに利用されてきました。 日本庭園の池泉回遊式庭園という様式で設計されていなますが、中国風の部分もあり琉球式庭園といえるかもしれません。面積は約42000㎡で1941年に国の名勝に指定されましたが、残念なことに第二次大戦で殆どの建物が壊されてしまい、現在ある建物は1975年から95年にかけて復元されたものです。この識名園は「琉球王国のグスク及び関連遺産群」のひとつとして2000年に世界遺産として登録されました。

良く整備された駐車場に車を停めて、その脇にある事務所で大人400円、子供200円の料金を払い入口から中に入ります。
通用門と正門

道は石畳により舗装されていて、木々の生い茂る中を伸びています。
すぐ左手に番屋が復元されていますが、これは帰りにゆっくり寄れるので、順路通りに進むと右にあるのが通用門。
相方積みで綺麗に整えられた石垣の間に、木造の門がしつらえてあります。屋根は定番の赤瓦。
この門は賓客以外の一般の人達が出入に利用していたようです。

もう少し奥に行ったところにあるのが同じような造りの正門。
少しだけ通用門よりも大きめに造られえています。こちらは来賓、王族専用になっています。