平和の塔は不戦を誓う場所です。


東支那海と太平洋を分ける、沖縄ならではのエメラルドグリーンから深い青に変化する海から切り立った喜屋武岬がありあます。
沖縄戦が終結に近づいた頃那覇方面から南部に戦線が移り、人々もそれに連れてサトウキビ畑が広がるこの南部地域に追い詰められました。 周辺の海は米艦隊が襲来して砲撃を開始、人々は最後にはこの崖から飛び降りる事しか出来なかったと言う、とても悲しい歴史を秘めた場所でもあります。
どんな大義名分を掲げた戦争でも、その結果は何の罪もない非戦闘員の市民が大きな犠牲になり、どちらが勝っても悲しい歴史しか残さないと解っていながら繰り返す。人間の愚かさを思い知らされます。
今は平和の塔が立ち、記念日があることだけがその記憶をとどめていますが、観光客や供養に花を手向ける人、合掌して死んでいった人の安らかなる事を願う人の姿もちらほら見かけます。

ここからの海の景色は、視界いっぱいに広がる実に壮大なもので、眼下の海は白い波を立てている迫力もある所です。