沖縄観光・沖縄情報IMAメルマガ・125

沖┃縄┃情┃報┃I┃M┃A┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛        Vol.125 2003.12.16
          
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             今回のお題目

■波之上宮界隈
■漫湖公園
■ジュゴン

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■波之上宮界隈

波之上宮
『往昔、南風原村に崎山の里主なる者があり、毎日釣りをしていたが、あ
る日、彼は海浜で不思議な″ものを言う石″を得た。以後、彼はこの石に
祈って豊漁を得ることが出来た。この石は光を放つ霊石で彼は大層大切に
していた。この事を知った諸神がこの霊石を奪わんとしたが里主は逃れて
波上山《現在の波上宮御鎮座地で花城とも呼んだ》に至った時に
「吾は熊野権現也この地に社を建てまつれ、然らば国家を鎮護すべし」
との神託があった。
そこで里主はこのことを王府に奏上し、王府は社殿を建て篤く祀った』
という伝説の有る那覇の波之上宮という神社。
  那覇市の国際通りの端、県庁あたりから歩いて10〜15分くらい海に向か
って行くと、たどりつきます。
この一帯は、護国寺、孔子廟など歴史のある建物が隣接していて、おまけ
に市内唯一の波之上ビーチも近く、散策するにはもってこいの場所。
鳥居をくぐって階段を上るとすぐに正面に本殿が見えます。
  お正月や七五三の頃、沖縄で一番人手の多い神社で、綺麗に掃き清めら
れた境内は普段の日でも普通の参拝の人や、ユタと呼ばれる拝みを仕事と
する人と一緒に熱心に拝む人などを見かけます。
本殿に行く前の右には小さな駐車場があり、その横の階段を下りていくと
広い空き地があり、お祭りにはここで沖縄相撲が行われて、人でいっぱい
になります。ここを横切ると波之上ビーチの右部分にでます。
  市内のビーチだからあまりきれいではないのでは?と思われがちですが、
勿論慶良間などとは較べるべくもありませんが、他県の海から較べたらエ
メラルドグリーンの沖縄ならではの透明感あり、シーズンには地元の人々
も良く見かけます。
http://www.okinawainfo.net/nanmin.htm

護国寺
  そのお隣にある波上山護国寺は、波之上宮よりちょっと地味な存在です
が、沖縄に現存する一番古い寺院と言われており、薩摩の頼重と言う僧が
察度王の時代正平23年(1368)に真言宗の布教のために創建したとされて
います。
  かつては琉球王の勅願寺として栄えていたようで、現在も真言宗高野山
派に属しており、本堂の中には自由に入る事が出来て、いつも何かの願い
事をしに来ているおばさんたちが、熱心に仏様を拝んでいます。
大日如来を始めとする仏像も立派で見ごたえがあり、しっかりお願い事を
したらかないそうな気分にさせてくれます。

境内には、明治初期にキリスト教布教のために来日した英国宣教師ベッテ
ルハイムの記念碑が大きく建っており、その近くには大戦中に米潜水艦に
撃沈されて死んでいった疎開児童700人の霊を弔う小桜の塔も有ります。

孔子廟
ここから出て、少し那覇の街よりに戻ると、孔子廟があります。
孔子様について少しだけのべると、春秋時代の思想家で、世界「四聖」の
ひとり。没後弟子達によりその教えが『論語』としてまとめられ、儒学と
いう学問の基になったそうです。
那覇の旧久米村は1300年の終わり頃、琉球王府が、中国の文化を取り
入れようと帰化させた久米三十六姓と呼ばれる渡来人が住んでいたそうで
す。後、彼らは琉球王府に大きな関わりを持つエリート集団として存在し、
その心のより所として孔子様や四賢人とよばれる神様をお奉りする所を王
の許可を得てつくったようです。
その孔子廟は、場所も現在とは異なり、戦火で消失して再建が不可能とな
りました。
1975年に久米崇聖会の方々が現在の場所に廟を再建して、以前の久米孔子
廟跡地には孔子銅像と碑が建立されています。

正面の入口は閉じられていますが、右の入口から入る事が出来、無料で拝
観できるようになっています。

福州園
この他にも周辺には中国庭園の福州園もあり、都会の中にありながら周囲
とは隔絶された空間を作っています。前出の渡来人の方々が琉球に帰化し
た人達が住んでいた所で、このような歴史から中国福州市と那覇市とが姉
妹都市提携をした際、記念としてこのゆかりの地に、この庭園を1981
年に建設しました。入園料は300円ですが、充分金額以上に楽しめる内容
です。


波之上宮の前の通りを隔てたエリアの奥は辻と呼ばれている一帯で、以前
遊郭が栄えていたようです。現在ソープランドやファッションホテルが並
ぶ通りも有りますが、いくつかの大きな料亭もあり、琉球料理や琉舞を楽
しませてくれます。
昔から旧暦1月20日辻遊廓の豊年祈願と商売繁盛を願って女性達が遊廓を
出て、ジュリ馬ジュネー(行列)で身体の前に木で出来た馬の形の板をつ
け、ユイユイユイの掛け声で踊り、この時両親と互いの姿を確かめ合った
といわれています。
1989年に公娼制度を認めるものとして女性団体から反発されて中止されて
いましたが、2001年に12年ぶりに復活しました。

又、この付近にはステーキ屋さんが集まっているエリアもあり、戦後のA
サインの時代の雰囲気を残しているお店も健在です。

http://www.okinawainfo.net/nanmin2.htm

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と、このように見所の多い波之上宮周辺ですが、街並み自体も面白いので
散策も良し、隣接する若狭公園も広い敷地で海を眺めながらのんびりする
にも向いているので、那覇で時間が取れたら是非立ち寄ってみる事をお勧
めしたいです。

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■漫湖公園

空港方面から高速の那覇インターに向かって行くと、途中大きな釣り橋を
通ります。
この下あたりが国場川本流や長堂川、饒波川の合流地点にあたり、県内唯
一と言われている自然の湖、漫湖と言われている所です。
干潮時には広大な干潟になリ、豊見城城址の斜面緑地と干潟のマングロー
ブが市街地の中にしっかり昔からの自然として残っています。
  干潟は野鳥をはじめ多くの生き物の生息場所として、ラムサール条約、
特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約で日本では11番
目に登録され、干潟には、野鳥の餌となるゴカイ類やカニ類、魚類が多く
生息し、国内でも有数の野鳥飛来地となっています。

県内で確認されている野鳥約380種のうち、148種までが漫湖周辺で確認さ
れていて、世界でも数が少ないクロツラヘラサギも定期的にここをおとづ
れ、これらを観察に来るバードウォッチングの人達も良く見かけます。
しかし、毎年確認できる種の数が減っているという現状は、皆でしっかり
考えなくてはいけないことだと思います。

漫湖の両岸には公園が整備されていて、地元の人たちの憩いの場になって
おり、テニスコートを始めとするスポーツ施設もあります。
  私が湖岸まで降りてみた時には、かわいいシオマネキの子供達がいっぱ
い歩いているのが見られました。
野鳥に興味のある方は勿論ですが、そうでなくても時間が有る時に寄って
見たら、新しい発見があるかもしれませんね。

漫湖の南岸には河川から土砂が流れ込み水深が浅くなりマングローブの生
育に適した環境になってきており、県内でも有数のメヒルギ林が広がって
います。
両岸には公園が整備されていて、地元の人たちの憩いの場になっており、
湖岸まで降りてみた時には、かわいいシオマネキの子供達がいっぱい歩い
ているのが見られました。
野鳥に興味のある方は勿論ですが、そうでなくても時間が有る時に寄って
見たら、新しい発見があるかもしれませんね。

http://www.okinawainfo.net/mankopark.htm

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■ジュゴン

先日私共のサイトに、以下のような書き込みが有りました。

署名のお知らせなんですが。 
投稿者:海 2003/11/24(Mon) 21:05 No.9875

サンゴ礁をたくさん壊して飛行場を作ります。
ここに住んでる生き物は生き埋め。
ジュゴンも生きていけなくなります。漁師さんも困ります。いい事と言え
ば名護市にお金が入ってくる事・普天間に飛行場がなくなる事です。
でも難しい事は私にはわかりませんが今の沖縄の海はそのままであってほ
しいので電子署名に参加させていただきました。
ご興味のある方は「守ろう沖縄の海!ジュゴンのいる海を!」
ジュゴン保護キャンペーンセンターHPをぜひご覧になってください。
よろしくお願いいたします。
http://www.sdcc.jp/J/sign.html

私もジュゴン保護に関しては興味もありましたので、早速サイトを訪問し
てみましたが、この問題に真摯に取り組んでいらっしゃる皆さんの姿勢が
わかりました。
という事で、お時間の有る時に、是非このサイトをおとづれてみて、賛成
できる方には電子署名をしていただけたらと思います。

以前よりジュゴンの問題のみならず、開発が自然保護という沖縄にとって
一番大切な問題を棚上げして進められている様な気がしてならない私とし
ましては、県の将来を危惧する1人として、この運動を微力ながら応援さ
せていただきたいと思います。
観光立県という旗を揚げておきながら、なぜ一番大切な資源を破壊するよ
うな行為をするのか、ナイチャーの私から見ても不思議でたまりません。
勿論普天間からの基地撤去(本来は移設自体がナンセンスでは有ると考え
ますが)は大切な問題ではありますが、だからと言って、そのために自然
保護がないがしろにされていいというものではないと思います。
目先の利益に手を上げた地域が県内にあること自体不思議なこの移設問題。
長期に渡り米軍に占有される先祖からの土地、海、自然をどのように考え
ているのか理解しかねます。

沖縄を愛する一人として、掛け替えの無いこの素晴らしい自然を残せてい
けたらと、心より思います。 

http://www.okinawainfo.net/jugon.htm

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編集後記
もうじきクリスマス。そしてお正月です。
一年のたつのが早く感じるのは、年を取った証拠かも…。もう沖縄に住ん
でから10年。今考えてみたら、あっという間です。
これからも頑張ってサイト運営をしていきたいと思いますので、これから
もよろしくお願いいたします。
そして、新しく来る年が、皆様にとってよい年でありますように。

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発行責任者:ナイチャー小林 sai@nirai.ne.jp メール歓迎!
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