島を港から西に向かって進むと左に曲がる道があります。
その緑に囲まれた少しだけ薄暗い道を進むと、やがて視界が開け海にたどり着きます。
海岸からまっすぐ海の中に何処までも伸びているように見えるのが伊古桟橋。
伊古集落の北岸に11924(大正13)年に木造の桟橋が作られましたが、1933年に台風で破壊されてしまい、翌々年の1935年に石積み工法で作られたものがこの桟橋。
かつては黒島の人たちの生活を支えていた大切な島への出入り口でした。
全長が354m、幅が4,25mあり、竹富島の西桟橋とともに国の登録有形文化財に指定されています。
所々壊れかけているのですが、 先端から何十メートルか手前に完全に崩れてしまった所があり、そこから先は簡単には行く事ができませんでした。
話によると数年前の台風で破損してしまったとの事。
行った時は干潮で海の綺麗さは実感できませんでしたが、満潮時にはきっとほぼ360度に広がる沖縄ならではの美しい海の景色を堪能できるでしょう。
朝早かったせいか、カラスが何羽かあたりをうろついて鳴いていましたが、カーカーというその声に混じって陸の方からみゃーみゃーとまるで答えるように猫のような鳴き声が聞こえてきました。
きっとカラスが野良猫の真似をしてでもいるんだろうと思っていましたが、島を回るにつれてその声の主が野良孔雀である事を知りました。
野良猫が多い島は多々ありますが、孔雀がうろついているという島は、日本でも黒島を初めとする八重山のいくつかの島だけでしょうね。